不動産売却で知っておきたいリースバック!リバースモーゲージとの違いも解説
この記事のハイライト
●リースバックとは、不動産売却したあとも環境を変えずに生活できる売却方法
●リースバックには、売却資金を得ながら同じ家に住み続けられる大きなメリットがある
●リバースモーゲージとは、自宅を担保とする高齢者に向けた金融商品(ローン)のこと
自宅を売却しても、同じ環境に住み続けることが可能な売却方法をご存じでしょうか。
今回は、近年、話題になっているリースバックとは何か、メリット・デメリットや勘違いしやすいリバースモーゲージとの違いと併せてご紹介します。
岡山県倉敷市、都窪郡早島町、総社市で不動産売却を検討中の方は、ぜひ、今後の参考にしてみてください。
不動産売却しても環境を変えずにすむリースバックとは?
まず、リースバックとは何か、概要や仕組みについて詳しくご説明します。
不動産売却におけるリースバックとは、「売買」と「賃貸」の手続きを同時におこない、自宅を売却しても自宅に住み続けられる売却方法のことです。
リースバックをおこなっている不動産会社に自宅を売却したあとに、同じ不動産会社と賃貸借契約も結びます。
リースバックは、基本的にどの不動産でも手続きできますが、制限がかかる可能性もあるため注意しましょう。
リースバックで利用制限を受ける可能性があるのは、下記のケースです。
1:売却金を受け取ってもローンが残る
2:収入が不安定である
3:所有者全員の同意が得られない(共有名義の場合)
上記のようなケースで制限の可能性があるのは、ローンの返済や賃料の支払いにおいてトラブルになるリスクがあるためです。
リースバックの利用者は年々増加しており、前年と比較しても1.5倍ほど伸びています。
新型コロナウィルスなどの社会的背景もあり、今後もさらに利用者は増加していくと考えられています。
では、リースバックとは、どのような仕組みで成り立っているのでしょうか。
リースバックの手続きの流れ
1.売買契約を結ぶ
リースバックをおこなう不動産会社と売買契約を結び、自宅を売却します。
まずは相談・査定して、契約内容に合意したうえで契約を結びましょう。
不動産会社と直接取引するため、契約形態は「仲介」ではなく、「買取」です。
売却金は、申し込みしたあと2週間から1か月程度で、一括で支払われます。
売却が完了すると、不動産の所有権は、買主である不動産会社へと移転することを覚えておきましょう。
2.賃貸借契約を結ぶ
続けて、同じ不動産会社と賃貸借契約(定期借家契約)を結びます。
売却した不動産を賃借する形になるため、家賃の支払いが毎月発生します。
3.期間満了時に更新・買取・引っ越しから選択する
契約期間が満了する際に、更新・買取・引っ越しのなかから選択することが可能です。
一般的な賃貸物件と同じように、契約期間が満了した際に更新すると、次回の更新日まで延長して住み続けることができます。
そのほか、引っ越しや、不動産を再び買い戻すことも可能です。
買い戻す場合は、売却の際に「再売買予約権」を付けておくと良いでしょう。
不動産売却でリースバックするときのメリット・デメリット
続いて、不動産売却でリースバックするときのメリット・デメリットについてご紹介します。
リースバックのメリット
売却しても引き続き同じ家に住める
本来なら、不動産を売却すると、所有物件を引き渡さなければなりません。
しかし、リースバックなら売却金という利益を受けながらも、大切なマイホームに住み続けることを諦めなくてすみます。
環境が変化すると、勝手がわからず慣れるまで苦労しますが、慣れ親しんだ場所で変わらずに生活できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
資金の入手がスピーディー
先述したように、リースバックは買取による売却です。
買取の場合は、第三者の買い手を探すわけではなく、不動産会社との直接の取引となるため、スピーディーに資金が振り込まれます。
通常の売却であれば、買主を探すところからスタートしなくてはならず、時間や手間もかかってしまいます。
不動産所有によるリスクの心配がない
不動産を所有していると、災害や資産価値の変動など、気にしなければならない事項が多いもの。
しかし、リースバックでは所有者がリースバックを運営する不動産会社に移転するため、これらを気にする必要はありません。
また、固定資産税などの不動産を維持するための費用がかからないこともメリットです。
引っ越しの費用や手間がかからない
引っ越し業者の選定や片付け、荷作りなどの手間や引っ越しのための費用は、意外に負担が大きいものです。
リースバックであれば、第三者に引渡しをする必要がないため、引っ越しの手間や費用もかかりません。
周囲に売却したことを知られる可能性が低い
通常の売却では、買主を探すために広告を出したり、現地案内をおこなったりする必要があります。
そのため、周囲に売却を知られ、詮索される可能性が考えられます。
しかし、不動産会社と直接取引するリースバックなら、このような心配もありません。
リースバックのデメリット
売却金が低くなることが多い
リースバックを運営する不動産会社は、買い戻しや今後の家賃滞納のリスクを加味して売買取引をします。
そのため、売却金が相場より低くなることが多いでしょう。
長く住み続けられない可能性もある
リースバックの賃貸借契約は、多くの場合、定期借家契約です。
定期借家契約は、契約期間に定めがあり、貸主の都合で契約の更新が不可となる可能性があります。
このような状況になることを避けるためには、普通借家契約のできる不動産会社を見つけましょう。
所有者の名義が変更される
売却にともなって所有権が移転されると、名義は買主であるリースバックの運営会社に変更されます。
不動産の所有者でなくなると、リフォームなど、好きなように不動産に手を加えることが難しくなります。
買い戻しに高額な費用がかかる
リースバックなら将来的に買い戻しをすることが可能ですが、売却価格の1.1倍から1.3倍と高額な費用がかかることも注意点です。
買い戻しとは、同じ不動産会社と再び売買契約をおこなうことであり、買取額には利益が上乗せされているため、このような金額になってしまいます。
リースバックとリバースモーゲージ!不動産の売却方法の違いとは
最後に、リースバックとリバースモーゲージの違いについて見ていきましょう。
実は、リバースモーゲージもリースバックと同様に、まとまった資金を得ながらも同じ家に住み続けられるという特徴があります。
リースバックと似ているため勘違いされやすいのですが、両者にはさまざまな点で違いがあるため、注意してください。
リバースモーゲージとは、簡単に言うと、融資を受けることです。
ただし、借り入れた人が亡くなった際に自宅を売却した資金で返済するという条件が付くことを覚えておきましょう。
では、それぞれの違いについてご説明します。
違い①利用できる年齢
リースバックに年齢制限はありませんが、リバースモーゲージは55歳以上(場合によっては60歳以上)の高齢者のみ利用が可能です。
違い②支払われる資金の使い方
売却によって資金を得るリースバックは、資金の使い方に制限がありません。
しかし、融資によって資金を得るリバースモーゲージは、生活費などの老後資金のみの利用に限られます。
違い③不動産の所有権
自宅に住み続ける際の不動産の所有権にも違いがあります。
リースバックは、売却相手のリースバック運営会社です。
一方、リバースモーゲージは、不動産所有者が亡くなった際に不動産を売却した資金で融資を一括返済するため、所有者は本人のままです。
違い④契約したあとの不動産の取り扱い
すでに売却しているリースバックは買い戻しの選択肢もありますが、リバースモーゲージは最後に返済があるため、売却のみです。
まとめ
今回は、リースバックとは何か、メリット・デメリットや勘違いしやすいリバースモーゲージとの違いと併せてご紹介しました。
売却を検討しているものの、自宅を手放したくないという方は、リースバックも検討してみてはいかがでしょうか。
ネクストライフでは、弁護士や税理士などの専門家と連携した充実のサポートを提供しております。
岡山県倉敷市、都窪郡早島町、総社市で不動産売却を検討中の方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。
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