相続不動産の売却に必要な費用は?手元に残る金額を考えるポイント
相続した家や土地を売却するとき、多くの方がまず気になるのは「いくらで売れるのか」という点ではないでしょうか。
もちろん売却価格は大切です。しかし、相続不動産の売却では、売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料や印紙税のほか、物件の状態によっては、測量費、登記費用、家財処分費、建物の解体費などが必要になることもあります。
この記事では、相続した家を売却するときにかかる主な費用と、売却前に確認しておきたいポイントを、倉敷市を中心とした岡山県や福山市の相続不動産の売買を専門に取り扱う株式会社ネクストライフの代表:田内がわかりやすく解説します。

相続した家、売却後にいくら残るか確認しませんか。
相続不動産の売却では、売却価格だけでなく、売却にかかる費用を事前に把握しておくことが大切です。
ネクストライフでは、倉敷市を中心に岡山県内・広島県福山市エリアの相続不動産について、査定価格だけでなく、必要になりそうな費用や手続きも整理しながらご相談いただけます。
目次
1. 相続した家は、売却代金がそのまま残るわけではない

相続した家を売却する際、「いくらで売れるか」はとても気になるところです。ただし、実際に大切なのは、売却価格だけではありません。売却に必要な費用を差し引いたあと、最終的にいくら手元に残るのかを考えることが重要です。
①売却価格と手元に残る金額は違う
たとえば、相続した家が売却できたとしても、その金額がすべて売主様の手元に残るわけではありません。
不動産会社へ支払う仲介手数料、売買契約書に必要な印紙税、場合によっては建物の解体費、土地の測量費、司法書士への報酬、家の中に残った荷物の処分費などがかかることがあります。
つまり、売却価格が分かっても、必要な費用が分からなければ、最終的な手残り額は見えにくいままです。
②「思ったより残らなかった」を防ぐために
相続不動産の売却では、「高く売れるか」だけに目が向きがちです。しかし、売却にかかる費用を事前に確認していないと、後から「思っていたより手元に残らなかった」と感じることもあります。
特に、古い家や空き家、土地の境界がはっきりしない物件、荷物が残っている家などは、売却前に確認すべき費用が増える場合があります。
売却を考え始めた段階で、まずは「いくらで売れそうか」とあわせて、「どんな費用がかかりそうか」を確認しておくことが大切です。
2. 相続した家の売却で、原則として必要になりやすい費用
相続した家を売却するとき、比較的多くのケースで必要になりやすい費用があります。代表的なものが、仲介手数料と印紙税です。
①不動産会社に支払う仲介手数料
仲介手数料とは、不動産会社に買主を探してもらい、売買が成立したときに支払う報酬です。
不動産会社へ売却を依頼し、購入希望者を探してもらう「仲介」で売却する場合に発生します。売買契約が成立したときに必要になる費用で、売却が成立しなければ原則として発生しません。
金額には法律で上限が定められており、売買価格によって計算方法が変わります。
たとえば、売買価格が400万円を超える場合は、一般的に「売買価格の3%+6万円」に消費税を加えた金額が上限の目安になります。
ただし、売買価格が800万円以下の宅地・建物については、「低廉な空家等」の特例が適用される場合があります。
一定の条件に該当する低廉な空家等の売買では、仲介手数料の上限を「30万円+消費税」、つまり税込33万円までとできる制度があります。たとえば、売買価格が50万円の土地であっても、700万円の土地建物であっても、条件に該当し、媒介契約時に説明・合意がされていれば、仲介手数料が最大33万円となる場合があります。
そのため、売買価格だけを見て「仲介手数料はこのくらい」と自己判断するのではなく、物件の内容や取引条件をもとに確認しておくことが大切です。
②売買契約書に必要な印紙税
印紙税とは、不動産の売買契約書を作成するときに必要になる税金です。
紙の契約書を作成する場合、契約金額に応じた収入印紙を貼る必要があります。印紙税の金額は、売買契約書に記載される金額によって変わります。
たとえば、売却価格が高くなるほど、必要な印紙税も変わります。細かな金額は契約金額によって異なるため、売却時に確認しておくと安心です。
③買取の場合は費用の考え方が変わることも
相続不動産の売却方法には、仲介のほかに「買取」という方法もあります。
買取は、不動産会社が直接買い取る方法です。仲介のように一般の買主を探すのではなく、不動産会社が買主になるため、仲介手数料が不要になる場合があります。
ただし、買取価格や条件は物件の状態によって変わります。仲介と買取では、売却価格だけでなく、必要な費用や手間も異なるため、両方を比較しながら判断することが大切です。
3. 物件の状態によって必要になる費用

相続不動産の売却では、物件の状態によって必要な費用が変わります。同じ「相続した家の売却」でも、建物が古いのか、荷物が残っているのか、土地の境界がはっきりしているのかによって、事前に確認すべき内容は異なります。
①古い家を壊す場合の建物解体費
古い家を解体して更地で引き渡す場合は、建物の解体費が必要になります。
解体費は、建物の大きさだけで決まるわけではありません。建物の構造、敷地の広さ、重機が入りやすいかどうか、庭木や庭石、カーポート、物置などがあるかによっても変わります。
昔ながらの家で、敷地に高低差があったり、大きな木や石、池などがある場合は、建物以外の撤去にも思わぬ費用がかかることがあります。
②土地の境界を確認する測量費
土地を売却する場合、隣の土地との境界を確認するために、測量が必要になることがあります。測量とは、土地の広さや境界を専門家が確認する作業です。境界があいまいなままだと、買主が安心して購入しにくくなる場合があります。
すでに確定測量が行われており、必要な図面や資料がそろっている場合は、新たな測量が不要なこともあります。一方で、境界が分からない土地や、土地の形が複雑な場合は、測量費が必要になる可能性があります。
測量費は、土地の広さ、境界点の数、隣接する土地の状況などによって変わります。
③家の中に荷物が残っている場合の家財処分費
相続した実家には、家具や衣類、食器、生活用品、書類などが残っていることがあります。売却前にそれらを処分する場合は、家財処分費が必要になることがあります。
「荷物を全部片付けてからでないと売却相談できないのでは」と思われる方もいますが、必ずしもそうとは限りません。荷物が残った状態でも、現地確認や査定の相談は可能です。
物件によっては、売却方法に合わせて片付けのタイミングを考えられる場合もあります。先に自分たちだけで処分を進める前に、どの程度の片付けが必要か相談しておくと安心です。
④建物を壊した後に必要な登記費用
建物を解体した場合は、建物がなくなったことを登記上でも反映する「建物滅失登記」が必要です。これを「建物滅失登記」といいます。簡単に言えば、「登記簿上に残っている建物の情報を消す手続き」です。
普段あまり聞き慣れない手続きですが、古家を解体して土地として売却する場合には、こうした登記関係の費用が関係することもあります。
4. 登記や権利関係で必要になる費用

相続した家を売却する場合、名義や登記の状態によって、司法書士への報酬や登記関係の費用が必要になることがあります。登記とは、不動産の所有者や権利関係を公的に記録しているものです。売却を進める前に、この内容を確認しておく必要があります。
主なケースを紹介します。
①相続登記が終わっていない場合
親名義のままになっている家や土地を売却する場合、相続登記が必要になることがあります。
相続登記とは、亡くなった方の名義から、相続人の名義へ変更する手続きです。売却するためには、誰がその不動産を相続したのかを明確にする必要があります。
相続登記が終わっていなくても、売却の相談はできます。ただし、実際に売却を進める際には、司法書士など専門家に依頼して手続きを行うケースがあります。
②抵当権が残っている場合
抵当権とは、住宅ローンなどの借入れに関係して、金融機関の権利が登記に残っている状態のことです。簡単に言うと、「この不動産は借入れの担保になっています」という記録です。
すでにローンを完済していても、登記上は抵当権が残ったままになっていることがあります。その場合、売却前または売却時に抵当権を抹消する手続きが必要になります。
この手続きを司法書士へ依頼する場合、報酬や登録免許税などの費用がかかります。
③登記簿上の住所が現在の住所と違う場合
登記簿に載っている所有者の住所と、現在の住所が違う場合も、住所変更登記が必要です。たとえば、以前住んでいた住所で不動産を取得し、その後、転勤や引っ越しで住所が変わっている場合です。
売却を進める際には、登記簿上の住所と現在の住所を一致させておく必要があります。
こうした登記関係の費用は、すべての人に必ず必要なわけではありません。名義や住所、ローンの状況によって変わるため、早めに確認しておくと安心です。
5. 土地の条件によっては、測量や許可の確認が必要になることも

相続した家や土地を売却するときは、建物だけでなく、土地そのものの条件も確認する必要があります。土地の形や境界、道路との関係、現在の利用状況によっては、追加の手続きや費用が必要になることがあります。
①農地を売却する場合の手続き
相続した土地が田や畑などの農地の場合、売却や利用方法によっては、農地転用などの手続きが必要になることがあります。
農地転用とは、田や畑として使われている土地を、住宅用地や駐車場など、別の目的で使えるようにするための手続きです。通常の宅地を売却する場合とは確認する内容が異なるため、必要な書類の準備や行政への申請が必要になるケースがあります。
こうした手続きを司法書士や行政書士などの専門家へ依頼する場合は、報酬や申請に関する費用がかかります。農地かどうか、どのような手続きが必要かによって費用は変わるため、売却前に確認しておくことが大切です。
②用水路や橋が関係する土地の確認
岡山県内では、敷地へ入るために用水路の上に橋がかかっている土地もあります。
一見すると普通に出入りできるように見えても、その橋を使うための許可があるかどうか、今後もそのまま使えるかどうかを確認する必要がある場合があります。許可が確認できない場合、橋の先にある敷地に新たな建物を建てられない可能性もあります。
その場合、県民局や市役所などへ確認に行ったり、必要に応じて許可を取り直したりする手続きが必要になることがあります。専門家へ調査や申請を依頼する場合は、その分の費用がかかることもあります。
橋や用水路が関係する土地は、売却価格だけでなく、こうした確認や手続きにかかる手間・費用も含めて考えておくことが大切です。
このような内容は、所有者様自身でも気づきにくい部分です。不動産会社が現地や関係資料を確認することで、売却前に必要な対応が見えてくることがあります。
③岡山・福山エリアでは土地の条件確認が大切
倉敷市を中心に岡山県内・広島県福山市エリアでは、用水路、細い道路、農地、古い住宅地など、土地ごとに確認すべき条件が異なります。
売却価格だけを見て進めるのではなく、その土地にどのような手続きや費用が関係するのかを確認しておくことが、納得できる相続不動産の売却につながります。

費用が分からないまま、売却を進めるのは不安ではありませんか。
相続した家や土地の売却では、仲介手数料や印紙税だけでなく、物件によって解体費、測量費、登記費用、家財処分費などが必要になることがあります。
ネクストライフでは、物件の状態を確認し、売却前に考えておきたい費用を整理しながらご提案します。
6. 売却益が出た場合は、税金がかかることもある
相続した家や土地を売却して利益が出た場合、税金がかかることがあります。ここでいう利益とは、売却価格そのものではありません。取得費や売却にかかった費用などを差し引いたうえで、利益が出た場合に税金の対象になることがあります。
①売却価格すべてに税金がかかるわけではない
「家を売ったら、その売却価格に税金がかかるのでは」と不安に思う方もいます。しかし、税金の対象になるのは、基本的には売却によって出た利益部分です。
たとえば、売却価格から、その不動産を取得したときの費用や、売却にかかった費用などを差し引いて計算します。相続した不動産の場合、取得時期や取得費の考え方が分かりにくいこともあるため、自己判断が難しい部分です。
②譲渡所得税や住民税が関係する場合がある
不動産を売却して利益が出た場合、譲渡所得税や住民税が関係することがあります。譲渡所得とは、簡単に言うと、不動産を売却して得た利益のことです。
③使える特例があるか確認する
相続した空き家を売却する場合、一定の条件を満たすと、譲渡所得の金額から原則最大3,000万円を控除できる特例が使える場合があります。(令和9年12月31日まで ※令和8年9月現在)
これは、相続した住宅が空き家として放置されることを抑え、早期の売却を促すための制度です。対象になるのは、主に昭和56年5月31日以前に建てられた古い住宅で、原則として相続開始直前まで被相続人が住んでいた家を相続した場合などです。
ただし、実際に特例を使えるかどうかは、建物の築年数、相続の状況、売却時期、解体の有無などによって変わります。また、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却する必要があるなど、いくつかの条件があります。
税金に関わる内容のため、不動産会社だけで判断せず、税理士などの専門家にも確認しながら進めることが大切です。
ネクストライフでは、相続不動産の売却にあたり、必要に応じて専門家と連携しながら確認を進めていきます。
ここまでご紹介したように、相続不動産の売却にかかる費用は、物件ごとに異なります。
建物の状態だけでなく、境界、登記、接道、農地、解体の必要性などを確認しなければ、売却後にいくら手元に残るのかは見えてきません。
だからこそ、売却価格だけではなく、契約前に「何に、なぜ、どのくらい費用がかかるのか」を整理しておくことが大切です。
7. ネクストライフでは、売却価格だけでなく費用も含めて整理します

相続不動産では、岡山県外など遠方にお住まいだったり、権利者が複数いたりと、売主様によって状況はさまざまです。
ネクストライフでは、それぞれの状況に合わせて、必要な費用や手続き、専門家との連携、売却方法を整理し、納得して進められる売却をご提案しています。
売主様が希望されていた手残り額を確保しながら、売却を完了した実例を以下にご紹介しています。
【古家付き土地を5か月で売却!】解体のタイミングまで提案した相続不動産の実例

①売却前に必要な費用を確認
ネクストライフでは、相続した家や土地の状態を確認し、売却前にどのような費用が必要になりそうかを整理します。
建物を解体する必要があるのか。測量が必要なのか。家財処分が必要なのか。登記や名義変更の確認が必要なのか。
こうした点を確認することで、売主様が売却後の見通しを立てやすくなります。
②専門家や協力業者との連携
相続不動産の売却では、不動産会社だけでなく、司法書士、税理士、土地家屋調査士、解体業者、家財処分業者などとの連携が必要になる場合があります。
ネクストライフでは、必要に応じて専門家や協力業者と連携しながら、売却に向けた確認を進めます。「誰に何を相談すればよいのか分からない」という段階でも、まずは不動産の状況を整理するところから始められます。
③仲介・買取の違いも含めて提案
売却方法によって、手元に残る金額や必要な費用、売却までのスピードは変わります。
仲介は、買主を探して売却する方法です。条件よく売れる可能性がある一方で、売却までの期間が読みにくい場合があります。
買取は、不動産会社が直接買い取る方法です。仲介に比べて価格面では調整が必要になることもありますが、早く整理しやすく、仲介手数料が不要になる場合があります。
ネクストライフでは、物件の状態や売主様の希望をふまえ、仲介と買取の違いも含めてご提案します。
④納得してから売却に進める
相続した家の売却では、費用や手続きが分からないまま進めると不安が残ります。
ネクストライフでは、売却価格だけでなく、必要な費用や進め方を説明し、売主様に納得いただいたうえで売却を進めることを大切にしています。
売却を決めていない段階でも、まずは「どんな費用がかかりそうか」「いくら手元に残りそうか」を確認することができます。

相続した家の売却費用、まとめて確認しませんか。
相続不動産の売却では、仲介手数料や印紙税のほか、物件によって解体費、測量費、登記費用、家財処分費、税金などが関係することがあります。
ネクストライフでは、倉敷市を中心に岡山県内・広島県福山市エリアの相続不動産について、売却価格の目安だけでなく、売却前に確認したい費用や手続きも整理しながらご提案します。
「売ったらいくら残るのか分からない」
「どんな費用がかかるのか不安」
「相続した家を売る前に、まず相談したい」
そんな方は、まずは今の状態でご相談ください。